ラズベリーパイでホームサーバーを構築しよう — インストール編


会社で使われていない古いラズベリーパイがあるので、借りてきました。
このラズベリーパイで自宅のホームサーバーを構築します。

● そもそも、「ラズベリーパイ」略して「ラズパイ」とはどのような物でしょう?ラズパイは小型のシングルボードコンピュータです。そしてラズパイはパソコンとほぼ同じ事ができ、そのうえ、GPIOという仕組みにてコンピュータ外部の機器と接続してそれらを操作することもできる物です。

我社でも、ラズパイをETロボコンのリモートスタート用に使用したり、インターンシップでソケット通信の教育に使用したりと活用してきました。

● ラズパイ始めるぞ。まず、用意したのは以下のもの。

  1. Raspberry Pi Model B + 32Gbyte SDカード
  2. 液晶モニタ(VGA入力のみ)
  3. 164Gbyte HDD + USB接続HDDケース
  4. FOMA充電器
  5. HDMI->VGA変換器
  6. FOMA – MiniUSB変換コネクタ

ラズパイも含めて、現役でない物の寄せ集めで構築します。

心配なのがFOMA充電器と、HDMI->VGA変換器。
FOMA充電器は出力が5.4V 700mAとラズパイの推奨電源(5.0V 1.2A)より電圧が高く電流が少ないです。
HDMI-VGA変換器はラズパイ側で適切な設定が可能かどうか次第です。

 結局FOMA充電器はアンペア不足でダメでした。ブラウザを起動すると画面がチラチラと揺れます。なので、スマホ用充電器に変えました。

◆ インストールの前に、まず、最初に借りてきたラズパイの動作確認をしておきます。
この時点でラズパイを壊したくないので、PCからUSB電源を取り、PCで使っているディスプレイを接続して起動を確認しました。インストール完了までは不安のある機器は使用しません。
はい、問題なく立ち上がりました。

次に現在のSDカードのバックアップを取ります。それには「Win32 Disk Imager」というソフトを使います。
以下のサイトからダウンロードし、インストールします。
Win32 Disk Imager 日本語情報トップページ
Win32 Disk ImagerをインストールしてSDカードのバックアップを取る手順については以下のページに詳しく書いてあります。それを参考にしてください。
【Raspberry Pi】SDカードを丸ごとバックアップする方法について

◆ OSはどれをつかうの?バックアップを取ったので、OSのインストールを開始します。
Rasupberry Piで使用できるOSはいくつかあります。そのうちのどれを入れたら良いのでしょう。
一般的な使い方なら

  • Raspberry Pi OS with desktop (以前はRsapbianという名称でした)
  • ubuntu

また、用途毎に特化したOSというのもあります。
動画、画像、音楽を配信するメディアセンターを作るなら

  • OSMC
  • LibreELEC

レトロゲームに使うなら

  • RetroPie

組み込み制御等に使うなら

  • Raspberry Pi OS Lite
  • Windows 10 IOT core (Windowsという名前が付いていますが、PCで使うWindowsとは異なるものです)

今回は一番一般的で、ネット上に情報の溢れているRaspberry Pi OS with desktop を使うことにします。

◆ インストールを始めよう「Raspberry Pi Imager」というツールを使ってOSを”SDカード”にインストールします。
その後にOSを入れたSDカードを使ってラズパイを起動し、初期設定を行う手順です。

「Raspberry Pi Imager」とOSのインストール手順については以下のページに詳しく書いてあります。
Raspberry Pi OS (Raspbian)のインストール – 公式Imager対応
raspberry pi OS のダウンロードページへ行き、そこで「Download for Windows」のボタンを押して、「imager_1.5.exe」をダウンロードします。
ダウンロードしたimager_1.5.exe をダブルクリックで起動し、Raspberry Pi Imagerをインストールします。
以降の手順で「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」の画面が表示される個所があります。表示されたら「はい」を押します。
Raspberry Pi Imagerがインストールできたらスタートメニューに追加されたRaspberry Pi Imagerのアイコンをクリックして起動します。

Raspberry Pi Imager画面が表示されます。

画面にて 「CHOOSE OS」ボタンを押し、表示されたプルダウンメニューより「Raspberry Pi OS(32-bit)」を選択します。
他のOSをインストールしたい場合は、このプルダウンメニューからそのOSを選択します。

画面にて「CHOOSE SD CARD」ボタンを押して、インストールしたいSDカードを選択します。

選択完了すると「WRITE」ボタンが有効になるので、それを押します。

十数分で書き込みが完了します。完了したらRaspberry Pi Imagerを終了し、SDカードをPCから取り外します。

◆ 初期設定をしようインストールの完了したSDカードをRaspberry Piに挿入し、ディスプレイ、キーボード、マウスを接続します。

最後にUSB端子に電源を接続してRaspberry Piを起動します。

すると、起動画面に続きセットアップ画面が表示されます。

セットアップ画面では「NEXT」ボタンを押します。

次に国、言語、タイムゾーンの設定を行います。国に日本を選択すると、言語とタイムゾーンは日本のものになります。

次にpiユーザーのパスワードを入力します。2カ所に同じパスワードを入力します。

次に画面設定を行います。セットアップ画面には「デスクトップの周りに黒い枠が見えますか」という質問が表示されます。
画面がディスプレイいっぱいに表示されていなければ質問の左側のボタンをチェックします。
今回はディスプレイいっぱいではなかったですが、実際に使用するディスプレイでは無いので、そのまま「NEXT」ボタンを押しました。

次にアップデートを行います。今回はまだネットワークケーブルを接続していないので「SKIP」を押しました。
有線ネットワークやWiFiの設定が済んでいる場合は「NEXT」を押してRaspberry Pi OSのアップデートをさせます。

アップデート画面の次はセットアップ完了画面になります。ここで「Done」を押してセットアップ完了です。

初期設定時にはLANをつなげていなかったので、アップデートをスキップしました。
その為、LAN接続後に、OSを最新にアップデートします。
以下のページを参考にしました。
Raspberry Pi の OS を最新の安定版にアップデートする
画面上部のツールバーからターミナルを選択してコマンド操作できる端末を開きます。
その端末で順に以下のコマンドを入力します。

$ sudo apt update

$ sudo apt full-upgrade

$ sudo apt clean

ここまで終わったらシャットダウン又はリブートします。


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